世界ゼミ

世界を3人で3つにわけて再構成。三者三様の理解を目指しつつ、レジュメの共有を目的としたブログ。

イスラム科学

イスラム科学(Science in the medieval Islamic world)

 

アッバース朝(Abbasid Caliphate)

 初代カリフ サッファーフ(722-754)

 第5カリフ ハールーン・アル=ラシード(763-809)

   アッバース朝最盛期、バグダード150万人

 第7カリフ マアムーン(786-833)

   バグダード知恵の館(Bayt al-hikma)を設立

 第37カリフ ムスタアスィム(1213-1258)

   バグダードの戦い(1258) v.s.モンゴル帝国

 

 ・マアムーンによってギリシアの文献の収集とアラビア語への翻訳が奨励される。

 ・マアムーンによってバグダードに知恵の館が建てられギリシア語学者が集められる。

 ・バグダードの戦いでモンゴル軍によって知恵の館が破壊される。 

 

☛ キンディー(Ibn Ishaq al-Kindi, 801-873)

   アリストテレスアラビア語

   光学 ⇒ ロジャー・ベーコン(Roger Bacon, 1219-1292)イングランド

☛ フナイン・イブン・イスハーク(Hunayn ibn Ishaq, 809-873)

   知恵の館でプラトンアリストテレスプトレマイオスの翻訳

☛ アル=バッターニー(al-Battani, 850-922)

   三角法

☛ イブン・アル=ハイサム(ibn al-Haytham, 965-1040)、ラテン名:アルハゼン(Alhazen)

   『光学』(Kitab al-Manazir) ⇒  フェルマー(Pierre de Fermat, 1607-1665)

                    ウィテロ(Witelo)

                    ロジャー・ベーコン

                    ケプラーデカルト

   カメラ・オブスキュラ

   経験、帰納の重視

   平行線公準の証明の試み

   代数学幾何学の間のリンク

☛ アル=フワーリズミー(al-Khwarizmi, 8th-9th centuries)

   アラビア数字

   代数学

☛ バヌ・ムサ(Banu Musa, 9th century)

   幾何学 ⇒ イブン・アル=ハイサム

         レオナルド・フィボナッチ(Leonardo Fibonacci, 1175-1250)

         ロジャー・ベーコン

☛ アル=ファーラービー(al-Farabi, 870-950)

   アリストテレス研究

   論理学、論理(logic)と文法(grammar)の関係

☛ イブン・サール(Ibn Sahl, 940-1000)

   屈折の法則

☛ イブン・スィーナー(980-1037)、ラテン名:アヴィセンナ(Avicenna)

   論理学 ⇒ オッカムのウィリアム(William of Ockham, 1287-1347)

   アリストテレスの著作の保存 ⇒ アルベルトゥス・マグヌス(Albertus Magnus, 1200-1280)

☛ ウマル・ハイヤーム(Omar Khayyam, 1048-1131)

   平行線公準の証明の試み

☛ アル=ガザ―リー(Al-Ghazali, 1058-1111)、ラテン名:アルガゼル(Algazer)

   『哲学者の意図』(イブン・スィーナーの入門書) ⇒ トマス・アクィナス(Thomas Aquinas, 1225-1274)

☛ ナスィールッディーン・トゥースィー(Nasir al-Din al-Tusi, 1201-1274)

   三角法

☛ イブン・ルシュド(Ibn Rushd, 1126-1198)、ラテン名:Averroes

   スペイン・コルドバ生まれ(「アテナイの学堂」に描かれている)

   アリストテレスの著作の保存

 

Q. 8世紀~13世紀のイスラム世界にギリシアの思想がどのようなルートで伝わったか(次回のテーマ)